馬肉の栄養や健康美容効果とカロリー、安全性と賞味期限は?



馬肉といえば馬刺しが有名ですが、一般のスーパーなどのお店にはあまり売られていないので、馴染みがない方も多いのではないでしょうか。
健康面、美容面でどのような効果があるのか、また副作用などはないのか?今回は馬肉の気になる情報をまとめてみました。

馬肉の栄養分と健康・美容効果

●タンパク質
牛や豚の2倍以上のたんぱく質が含まれていますが脂肪分は牛肉の5分の1というから、低カロリーで高たんぱくの健康食品です。

●ペプチド
高血圧・キズ・やけど
馬肉のたんぱく質に含まれるペプチドという成分には体を温め、血管を拡張するので高血圧の人には血圧を下げる効果があります。血管を収縮することで血圧をあげてしまう血圧上昇酵素をおさえる働きがあるからです。
さらに、馬のオイルはヤケドやけがをしたとき、患部に当てると治りが早い薬効もあるといわれています。

●グリコーゲン
スタミナ増強・疲労回復・肝臓の解毒の働きを高める
馬肉に多く含まれるグリコーゲンは、ブドウ糖に転換され、エネルギーの源になります。馬肉には、グリコーゲンが他の肉類よりも3倍も多い量を含んでいます。
このグリコーゲンは時唾液で分解され、ほんのり甘い馬肉の旨味のもとになりますが、肝臓の働きを活発にさせるので、若返りの効果もあります。

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●鉄分(ヘム鉄)
貧血
鉄分は牛肉や豚肉の3~4倍もあります。
馬肉が黒っぽい色に変色していくのはこの鉄分が影響しているからなのですが、鉄分は牛や豚と比べて2倍以上ホウレンソウやヒジキよりも多く含まれています。
鉄分をとると貧血の予防になります。ヘム鉄は造血作用を促し、貧血を防ぐ働きがあると言われており、非ヘム鉄よりも2~3倍の吸収率があると考えられています。

●不飽和脂肪酸
コレステロール・生活習慣病
現代人の病である生活習慣病は、エネルギーの取り過ぎやバランスの悪い食生活が原因です。
低カロリーで高たんぱくの馬肉は、コレステロールを下げるリノレイン酸をたっぷり含み、動脈硬化を防ぎ血管を丈夫にしてくれます。

摂取脂肪には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸があります。
飽和脂肪酸は牛、豚などの動物の脂肪に多く含まれていますが、室温で固まり、これが生活習慣病や、アトピーなどのアレルギーの原因になります。

植物油には、室温でも液体のままである不飽和脂肪酸が多く含まれています。体の中で重要な役割をしている多価不飽和脂肪酸としてリノール酸(ω6)と、αリノレイン酸(ω3)がありますが、これは、人体では作ることが出来ません。 外部から摂取しなければならないω6、ω3は、必須脂肪酸といいます。
現在では、食事内容の改善などで全般的にω6は充足されましたが、ω3が依然として不足していることで、アトピーなどのアレルギー疾患、生活習慣病の増加の原因になっているようです。

馬肉には、牛肉や豚肉に比べ脂肪は少なく、低カロリーですが、その脂肪(馬脂)は不飽和脂肪酸が全体の60-65%を占め、他の牛(牛脂)や豚(ラード)のような動物脂には殆ど含まれないαリノレイン酸(ω3)が豊富に含まれています。 
ω6:ω3の理想的な摂取比率は4:1ですが、馬肉の脂肪の場合ほぼ、2:1の割合で、摂取量が不足になりがちなω3が豊富に含まれているのです。
このように馬肉に含まれている不飽和脂肪酸は、牛や豚などと比べてバランスよく沢山含まれています。

引用元:https://jp.pinterest.com/pin/323203710732514091/

もじゃ子
馬油の美容オイルや石鹸もありますね。

馬肉の安全面

健康にとても良い馬肉ですが、安全面が気になるところです。
牛や豚に比べ、馬の体温は5~6度高く比較的寄生虫が寄り付きにくいといわれています。
馬にはサルコシスティス・フェアリーという寄生虫がいますが、人には寄生しないのです。
でも、免疫力が落ちている人が食べると、下痢や嘔吐などの症状が出るようです。この症状は時間とともに解消されていき、重篤になることはないそうです。

とはいえ、寄生虫と聞くと気になりますね。
サルコシスティス・フェアリーによる食中毒は、馬肉をマイナス20度で48時間以上冷凍処理する事で防ぐ事が出来ます。
現在生食用として市場に出ている商品は、すべてこの冷凍処理がされているので、心配することはないでしょう。

国内の馬肉はしっかりとした衛生管理下で市販されています。抗原度(アレルギーになりやすい度合い)も低く、アレルギーの心配もないことで知られています。他の肉類と比べて食中毒などのリスクもかなり低いといえる馬肉は是非手に入れたい食材ですが、体調が良くない時は、生食は避けた方が賢明といえるでしょう。

賞味期限・カロリー

100グラム中109カロリーで、これは牛肉の3分の1のカロリーです。
生の馬肉を即座に真空パックしすぐに0℃の温度で冷蔵庫に保管するのが旨味をそこなわない保存方法だそうです。
馬肉専門店から購入すると、すでにこのような保存状態で受け取る場合があります。
真空パックで保存しているとはいえ、やはり生なので日持ちが冷凍のものにくらべると短く、季節によって変わりますが、5~10日大体くらいが目安です。
馬肉専門店では、出来るかぎり一日でも早く食べることを推奨しています。

冷凍は日持ちがしますが、開封後時間が経つとお肉からにじみ出る水分が出てしまうので、冷蔵に比べると味が落ちてしまいます。
流通段階での包装方法などの条件によっても違いますので、基本は、商品の記載されている賞味期限を確かめることが大切です。

低カロリーで高たんぱく、そして身体に不足がちな必須脂肪酸w3を多く含んでいる馬肉は身体にともて良い注目の食材です。
市場には、牛や豚肉のように一般的に出まわってはいないので、(地域によりますが)摂りすぎるという心配もないでしょう。
私たちの食卓に取り入れていきたいものです。

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