中国の急速過ぎる経済発展に伴って引き起こされている環境汚染…。日本国内の天気予報でも、気流によって飛来してくるPM2.5の数値が表示されることもあり、何かと気になるニュースです。そして最近目にした、あまりにも衝撃的な「中国癌村」の実態。ネット検索で調べてみると相当に深刻な事態で、かなりの数の記事が上がってきました。
今日はこの「中国癌村」について知ってもらおうと、少しまとめてみました。
中国大気汚染に女性記者がNスペ自作、視聴1億超 http://t.co/i4AK4cDLSC 中国共産党がこの動画を放置してる時点でガス抜き目的だろうなぁ。本当にヤバイ癌村と呼ばれる場所には手を付けて無いでしょう?日本人ジャーナリストが以前村に入っただけで監視が付くと話していたし
— SOMO (@sonoury) 2015, 3月 3
中国環境保護部も「癌村」の存在を認めた。
2013年2月24日のニュースによると、中国環境保護部は2008年から11年までの間に通報があった環境汚染は568件だったと発表したそうです。単純計算すると、この4年間のうち3日に1度は通報があったということになり、その凄まじさが想像できます。
通報された568件のうち287件は危険な化学製品による汚染で、違法な垂れ流しや、生産過程や輸送中に起きた事故が原因で引き起こされたもののようです。
これらの事態に対して中国環境保護部は強い危機感を表明しており、汚染された飲用水が原因で癌患者が多発している「癌村」の存在も認めたようです。
中国での外食は極めて危険!あなたも地溝油を口にしている! https://t.co/mYKN7pcgRd 「新型地溝油」は死んだ豚が原料? https://t.co/U5SwmxMv67 中国 再び癌村の発生か―化学工場密集地の悲劇 https://t.co/aLQyUyXZNV
— かもみーる (@chamomile_tw) 2014, 4月 27
「癌村」はいったいどれくらい存在するの?
中国国内の事情は不透明な部分が多く、正確な数字は不明です。しかしながら2009年に華中師範大学のある学生が提出した論文によれば、「癌村」と確定された村の数は197カ所にのぼり、村以下の人口である集落等も含めると247カ所にもなるそうです。
ただし、これはあくまでも2009年の数字であるので、政府の「癌村」に対する抜本的な対策が講じられていない現在は、その数はさらに増加していると考えられます。
外国人「もはや中国は手の負えない状況になっている…」環境汚染の写真にショックを受ける https://t.co/xXJHUf191Q @lbqcomさんから
— sao (@natsunomiz) 2015, 10月 21
貧しさのために被害を受けている人たち
実際のところ、「癌村」ではどのような被害が出ているのでしょうか。
ある統計によれば、「癌村」では肺癌、肝臓癌、食道癌、直腸癌、胃癌の事例報告が多く、平均寿命も40歳台と低いそうです。また、体に何らかの障害を持った状態で生まれてくる子供の数も多く、その数は「癌村」全世帯のうち1割にものぼるそうです。
「癌村」に住む人々は「非常に貧しい地域」に住む人々であるため、過去に政府が行った無謀な産業開発を受け入れざるを得ませんでした。そして現在においても、その人々は相変わらず貧しく、体に異常を感じても病院へかかる費用を捻出する余裕がありません。そのためろくな治療を受けることもできず、悲しい結末を迎えることになっているそうです。