お料理の仕上げに、ちょっと添えるだけでおいしさが格段とあがります。私もえごま油の愛用者で、冷奴にもおしょうゆに加えて頂きますよ。
話題のえごま油は、種子を絞って作られます。
えごまはシソ科の植物で、「しそ油」と「えごま油」って、実は同じものなのです。ある地方でえごまは、食べると10年長生きするという意味から『ジュウネン』とも呼ばれています。食用はもちろんのこと、防水性塗料などにも使われていて、菜たね油が普及するまでは、よく使われている油だったってご存知でしたか?
えごま油の健康・美容効果と成分
オメガ3脂肪酸のひとつ、人体に欠かすことのできない必須脂肪酸である「α-リノレン酸」がえごま油には含まれています。
●認知症の予防に
えごま油に含まれるα-リノレン酸は、体の中で脳の神経細胞を活性化する効果があるDHA・EPAという栄養素に変わります。
脳の神経細胞が弱ると認知症の危険性が非常に高まります。DHAやEPAの元となる「α-リノレン酸」をとることで認知症の予防につながるのです。α-リノレン酸の摂取により、弱った脳の神経細胞を活性化され、うつ病が改善されるという効果があります。
また、DHA・EPAは血液をサラサラにして血流を促す作用があります。
●動脈硬化・高血圧の予防
えごま油に含まれているα-リノレン酸には中性脂肪を下げる効果があります。
血液中の中性脂肪の濃度が高くなると動脈硬化、脳梗塞や心筋梗塞などのリスクが高まります。
α-リノレン酸はそれらの予防につながります。
●ダイエット
体に蓄積しにくい上に、他の食べ物で摂った脂肪分まで燃焼しやすく働きかけます。
えごま油に含まれるα-リノレン酸は、脂肪を分解する酵素リパーゼを活性化して体に蓄積された脂肪の燃焼をサポートしてくれます。
さらにα-リノレン酸を摂ると、腹持ちが良く満腹感が長く続きますので食欲を抑えることにも期待ができ、ダイエットの効果があります。
また、えごま油にはロズマリン酸が含まれており、炭水化物が分解されてできる麦芽糖をブドウ糖に分解されるのを抑制し、分解されない麦芽糖は、そのまま体外へ排出される働きをサポートします。
ブドウ糖の増加が抑えられ中性脂肪が増えるのを防ぎ、また血糖値の増加も防ぎます。
●美肌(ニキビ・シワ予防など)
えごま油に含まれているリノレン酸には抗炎症作用がありますので、ニキビの原因となる菌の増加を防ぎ、ニキビの予防になります。
さらにα-リノレン酸は、肌の潤いを保つコラーゲンの生成を助け、肌にハリ・潤いが出て、シワの予防にもなりますね。
年齢を重ねるごとに生成が弱まるコラーゲンですが、えごま油に含まれているα-リノレン酸でお肌のハリを取り戻しシワを減らしたいものです。
●アンチエイジング効果
最近話題にものぼるポリフェノールの一種「ロズマリン酸」も含まれていて、老化を促進する活性酸素を除去する効果があります。
●アトピー・花粉症などアレルギー症状の緩和
α-リノレン酸は、アトピーや花粉症などのアレルギー反応などを緩和する働きをします。
ベニバナ油・コーン油・ひまわり油・サラダ油・ゴマ油などには リノール酸という成分が含まれていて、摂り過ぎると活性酸素と結びつきアトピーや花粉症などのアレルギー反応を促す結果になるといわれています。
特にアレルギーが気になる場合は、えごま油でα-リノレン酸を摂ると予防になります。
1日の摂取量・カロリーや副作用
●α-リノレン酸の1日の推奨摂取量は2gとされていますが、えごま油の約60%、α-リノレン酸が含まれていますので、小さじ1杯(約5g)程度が1日の目安です。
健康に良いのですが、やはり油なので小さじ1杯で約50キロカロリーあります。
たくさん摂るとカロリーが高くなります。
摂り過ぎると 吐き気や下痢の症状がでる場合もあるので1日小さじ1杯程度がいいでしょう。
えごま油は熱に弱い
えごま油は熱に弱いため、加熱せずそのまま摂り入れるのが理想的です。
熱を加えるとα-リノレン酸が壊れやすくなってしまいますので、お料理の最後に仕上げとして使うと、効率的に摂取できます。
あまり強いクセはないですが、気になる方はお味噌汁などしっかりした味の料理に使うと気にせずに食べられるのではないでしょうか。
適量のえごま油を継続的にとりいれることで、「α-リノレン酸」が体内に脂肪を溜まりにくくし、中性脂肪を下げ悪玉コレステロールを減少させてくれます。
健康にいいということは、もちろん美容にも効果があります。
納豆や、冷奴そしてヨーグルトと使い方も色々、是非食卓に取り入れたいものです。