重くて動かすのが大変……
大きいので乾きが遅い……
天気予報とにらめっこ……
少し衣替えの時期が難しい「布団」。
私の家では
「湿度が低く、晴れた状態」が
2~4時間続く日がお布団干しの日です。
今回の記事では、
布団の衣替えについて取り上げたいと思います。
【服と同じ感覚で衣替え】
日本睡眠科学研究所によると
理想的な布団の中の温度・湿度は
温度は33±1℃
湿度は50±5%RH
(RHとはRelative Humidity_相対湿度のこと)
とされています。
冬物寝具といえば、羽毛布団。
洋服に例えると「コート」のようなイメージです。
なので、寒い日が続き、
「コートが必要だ」と感じる時期に
冬物寝具(例:羽毛布団)が必要になる
――といった具合に覚えると良いそうです。
その他に、カーディガンやトレンチコートは
「真綿布団」や「肌掛け布団」と捉えると
肌寒い時期に体温調整を行うときに便利です。
より身近な衣類に例えることで
「布団」も気温に応じて
上手に活用することが重要といえます。
【基準は寝室の温度】
寝室内の温度が10℃前後となる時期では
羽毛布団に加えて、綿やカシミアの毛布を
室温が5℃前後となる時期では
真綿掛け布団を内側に1枚追加して
布団内の温度を快適な状態にすると良いようです。
温度が10℃前後となるのは
東京では――2月頃
仙台では――12月頃と3月頃
名古屋では――12月頃と2月頃
大阪では――1月~2月頃
札幌では――4月頃と11月頃
とされています。
前述の「服の例え」同様に
室温にあった布団をその都度使用することで
快適な状態を保つことができます。
【お布団の洗濯】
夏用の寝具を例に
お布団の洗濯方法を見てゆきましょう。
[洗濯表示の確認]
お洗濯を始める前に
洗濯表示を確認しておきます。
(国内表示と国際表示があります)
国内表示では液温30℃、
国際表示では40℃が上限。
手洗いがおすすめです。
しかし、ドライや手洗いなど
優しく洗うコースがあれば、
洗濯機でも洗うことができます。
クリーニング屋さんへ
お任せするのが安心です。
ただし、ポリエステル100%など
素材によって洗える場合もあります。
ドライしかできないという意味ではないので
家庭でも洗濯が可能ですが
他の表示と併せて確認が必要になります。
洗濯表示を確認後、
洗えるものは「大物洗い向けコース」で
丸洗いするとスッキリとします。
洗濯の際、中綿が片方に寄らないよう、
ケアをすることがポイントです。
①ひもで縛って中綿の片寄りを防ぐ
縦にじゃばらに三つ折りにし、
ビニールひも等で2~3ヶ所結びます。
こうすると、洗濯機にかけても
片寄りにくくなります。
②洗濯機「大物向けコース」で洗う
隙間がないように詰めて、
表面が平らになるように洗濯機へ入れます。
毛布コースなど「大物向けコース」に設定し
洗濯用液体洗剤を入れて洗います。
溶け残りにくく、
ムラなく洗剤が行き渡るため
粉末状のものよりも
液体状のものがおすすめです。
③内側に空間を作って干す
洗濯竿にハンガーを3~4個かけて
その上にかぶせるように干します。
空間を作ることで空間を作ることで
風通りが良くなり、早く乾きます。
[布団カバー]
寝ている間、汗や皮脂汚れがつきやすいカバー。
こまめに洗い、ホコリやダニを落としたいところです。
ファスナー等で生地を傷めてしまうため
洗濯用ネットに入れて洗うようにしましょう。
①裏返して、スミのホコリを取り除く
裏返しにして、
4スミにたまったホコリを取り除きます。
②たたまずに洗濯用ネットに入れて洗う
たたまずに大きめのネットに入れて洗濯機へ。
毛布コース等に設定して洗います。
たたまないほうが洗剤が行き渡りやすく
きれいに洗うことができます。
③生地をずらして干す
生地を前後に長短をつけるようにずらし、
洗濯竿に干し、ピンチでとめます。
重なりをで少なくした上で干すと早めに乾きます。
[ボックスシーツ]
①~②は
布団カバーの手順と同じです。
③ハンガーを2つ使用して干す
ハンガーの両端を引っ掛けて
生地同士が重ならないようにし、
ピンチでとめます。
[ベッドパッド]
汗などで湿気がこもりやすいベッドパッド。
こまめに天日干しを行い、
洗える素材の場合は丸洗いをします。
酸素系漂白剤を加えると
より、すっきり仕上がります。
①じゃばらにたたむ
ムラなく洗剤が行き渡るよう、
じゃばらにたたみます。
大きめの洗濯用ネットを使用するので
予め、ネットの大きさに合わせて
たたむようにすると良いでしょう。
②ネットに入れる
生地や中綿を傷めないよう、
洗濯用ネットに入れます。
③洗濯機へ横向きに入れる
表面を平らにし、
ネットに入れたベッドパッドを
横向きにして洗濯機へ入れます。
毛布コース等に設定をして
洗濯用液体洗剤と
液体酸素系漂白剤を入れて洗います。
汗や皮脂汚れが落ち、
より、スッキリと洗えます。
④竿2本にかけて干す
スペースがあれば、竿2本にかけ、
風通しを良くするように干します。
ハンガーを利用して
中に空間を作って干すのも効果的です。
[枕]
①2つ以上にして入れる
1つだけだと洗濯機がゆれて、
中綿が片寄ってしまうので
2つ以上一緒にして洗濯機に入れます。
ドライコース等、優しく洗えるコースにし、
おしゃれ着用中性洗剤を入れて洗います。
②ハンガーを2つ使用して干す
手でたたき、中綿を均一にしてから
2つのハンガーに枕の両端を通して
竿に干します。
水洗いができない素材の枕は
洗濯機の「乾燥」にかけて湿気を飛ばし、
殺菌を行うようにします。
片寄りがないように、
しっかりと形を整えましょう。
消毒と湿気取りをします。
まず、気になる汚れを重点的に
消毒用エタノールでスプレーします。
スプレー後、乾いた布でふき取り、
仕上げに、扇風機の風を当てて
湿気を飛ばしましょう。
お布団は大きいものなので
ハンガー等を活用し、
積極的に空間を作るようにし、
風通しを良くすることで
乾かす時間を短縮させましょう。
【最後に】
晴れた日に
お布団を布団叩きでバンバン!
――という光景は、よく見た光景です。
しかし、
お布団を叩くと綿がちぎれ、
ホコリになってしまうそうです。
また、ダニの死骸やフンが残る要因に
つながることもあるようです。
これらはアレルゲンとして
特に注意をしたいところ。
ある方から聞いたお話では、
ブラシでホコリを払った後、
部屋に取り込み、
ダニの死骸を取るため
掃除機をかけると良いそうです。
昨今は、テレビ番組等のメディアを中心に、
生活に役立つ情報が、大変豊富に得られます。
より良い生活を営むために
こうした情報源を敏感に取り入れるなど、
自らが積極的に動くことが
大切なのではないかと考える次第です。
株式会社第一化学|湿度の表し方
http://www.daiichi-kagaku.co.jp/situdo/notes/note101.html
旅行のともZenTech|日本の気温
http://www2m.biglobe.ne.jp/ZenTech/world/kion/Japan/Japan.htm
西川産業株式会社|眠りのレシピ
http://www.nishikawasangyo.co.jp/sleep/column/23.html
生活情報誌「ESSE」(エッセ)2015年9月号
「プロに教わるなる夏物洗濯の極意」