秋の風情を感じながら梨をシャリシャリと頬張る。
果汁たっぷりの日本産を楽しむも良し。歯ごたえのある中国産も一興で良し。バターのような濃厚さがある洋なしも捨てがたくて良し。う~ん、ガブリと一口かじる毎に幸せ気分満喫の今日この頃であります。
さて、今日は大切なワンちゃんに、梨を食べさせても良いのかを調べてみました。
含まれている成分には問題あり? なし?
甘くて美味しい梨ですが、このほとんどは水分で、全体の90%近くを占めています。そのため良い水分補給になりますし、果肉に含まれているカリウムが利尿を促して塩分等の老廃物を体外に出してくれます。また、タンパク質分解酵素のプロテアーゼを含んでいるので、肉類をたくさん食べる動物である犬には、その消化を助けてくれる果物でもあります。その他疲労回復に役立つビタミンCやアスパラギン酸、鉄分、食物繊維等、犬の体に有害なものはありません。
どれくらいの量をあげたらいいの?
アレルギーを持っている犬は問題外ですが、およそ1日の食事量に対して、全体の10%以下であれば問題なしと言えます。たいていの場合、ドッグフードの袋には、犬の体重に対しての与える分量が表示してあると思います。その分量と照らし合わせて、梨を与える量を決めてください。
梨食べてたら犬が必死 pic.twitter.com/1wtoEoNYcx
— 明寝@10/10MBSアニメフェス (@akanettjh) 2015, 10月 2
これだけは注意して
梨の果肉には、石細胞と呼ばれる消化できない食物繊維があります。口の中で噛み砕く際にシャリシャリとした食感を覚えますが、それが石細胞です。ケースバイケースということになりますが、犬によっては消化できないままに嘔吐したり、下痢をしてしまったりすることがあります。また、果肉に含まれる多量の水分とカリウムの利尿作用により、トイレの回数が増えます。犬の体調によっては、おもらしをしてしまうことがあります。
気になるアレルギー
ごくまれにですが、梨に含まれる成分に対してアレルギー反応を起こしてしまう犬がいます。目の充血、嘔吐、下痢、体のかゆみ、湿疹、じんましん、元気喪失等の症状が出ればアレルギー反応の可能性が高いと思われます。その際は、すみやかに獣医さんへ相談してください。
また、未成熟の梨には、アミグダリンという青酸配糖体が含まれています。これは体内で分解されることにより青酸毒を発生させ、中毒症状を引き起こす恐れがある物質です。なお、梨の種にもアミグダリンは含まれていますので、犬に与える場合は必ず果肉だけを与えてください。
※スーパー等で販売されている梨は、きちんと成熟した状態で並べられている果実なので安心できます。
日本書紀に記されるほどの昔から、わが国で栽培されていたと言われる梨。日々深まりゆく秋に、どうかワンちゃんと一緒に楽しんで食べてくださいね。