膝の内側の痛みの原因と病名は?予防や対策方法



立ち上がる時、歩き始め、階段で膝の内側に痛みが出る方はとても多いです。
では一体なぜ内側での痛みなのでしょうか?
そしてどういった病気なのでしょうか?

もじゃ子
そういえば、膝の痛みって内側が多いね!
ぼーちゃん
何か意味があるんだね!!

膝の内側が痛い病気

立ち上がりや歩行・階段などでの動作を行った時に痛みが出るという特徴がある病気は、多くの場合、「変形性膝関節症」「鵞足炎」という病名が当てはまります。

これらはいずれも、膝の内側に損傷が起こるもので、じっとしていれば比較的穏やかなのですが、動作を行った途端に内側に痛みが起こります。

このことを放っておくと、症状が増悪していき、筋力低下や可動域制限が著明に現れてくるため、早い段階から予防や治療を進めていくことをお勧めします。

鵞足炎

膝の内側の代表的な疾患といえば鵞足炎も含まれます。一般的にはあまり聞きなれないものですが、実際はかなりの確率で発症しています。
この機会に鵞足炎についての知識を深めましょう。

鵞足炎とは

膝の内側には鵞足という、3つの筋肉の腱が集合している部分があります。3つの腱が集まるということはそれだけ、骨が引っ張られるストレスが多くかかるということでもあり、さらに膝の曲がる部分の近くに存在しているため、骨と腱とがすれるなど膝の内側の鵞足には炎症が起こりやすい状態となっています。この膝内側の炎症のことを鵞足炎と言います。

初めて聞いたという方も多くいらっしゃるでしょうが、知らないだけで膝内側の痛みの多くが鵞足炎によるものと言われるほど高頻度で発症する疾病なのです。
もし炎症が起こった場合には、曲げた時や力を入れて踏ん張った時などで痛みが生じるようになってしまいます。

鵞足炎はなぜ起こる

鵞足炎とは一体なぜ発症してしまうのでしょうか?
実は鵞足に炎症を引き起こす最大の理由は骨と腱とが擦れてしまうことが挙げられるのですが、これはサッカーやバスケなどのスポーツを行うことでよく発症します。スポーツ以外にもしゃがみ込みが多かった時や歩きすぎた時にも鵞足炎は発症します。
繰り返し繰り返し腱に擦れるような負担がかかっていき、そのことが炎症につながります。

鵞足炎の治療

鵞足炎とは、鵞足部に炎症が引き起こっており、そのことにより痛みが起こっている状態ですので、単純に炎症を長引かせないためや痛みを和らげるために、アイシングを行って、安静をとることで痛みが軽減していきます。

スポーツをしている場合であれば、痛みが引くまでは安静に保ち、アイシングを行い、それでも痛みが引かないのであれば整形外科などの医療機関を受診するようにしましょう。
もちろん痛みが起こった時点で整形外科を受診する方が、超音波診断器によってもすぐ結果がわかり、治療法も明確になるため、できるだけ早めの受診をお勧めします。

変形性膝関節症

変形性膝関節症は膝関節疾患の中でも一番よく聞くのではないでしょうか。変形や痛み、動きの悪さと多くの病態があるのですが、この機会により膝関節症について知りましょう。

変形性膝関節症とは

膝関節の疾患とは?という質問で一番答えが多いであろう疾患は、間違いなく変形性膝関節症と言えます。
変形性膝関節と言えば、変形してくることが第1ですが、特にO脚に変形してしまっている人が多いです。街行く人を観察していても圧倒的にO脚が多いことがわかります。

変形性膝関節症の原因

原因の多くは、老化や肥満による体重増加など関節に負担がかかることが挙げられます。とにかく膝関節に対して負担が増えることで変形性膝関節症になりやすくなってしまいます。
なぜかというと、膝関節には衝撃を緩衝するためにある軟骨が存在していますが、膝関節へのストレスが増加することによって圧迫が持続され、どんどんすり減ってしまい、次第に軟骨がなくなっていき、骨と骨との衝突へと進行していくためです。
日々荷重を受け続ける膝関節ですので、そのストレスが増えればどんどんすり減ってしまうことはイメージできますでしょうか?

次第に骨と骨とがすれるようになってくると、特徴でもある動作時の痛みへと進行していきますし、そのことによって運動量も低下していくことも考えられるため、体力・筋力は確実に低下していきます。
そのため、変形しないための予防は行わなければいけません。

変形性膝関節症の治療

変形性膝関節症に対する治療は、基本的には整形外科への受診によって注射や理学療法を受けることが基本です。
しかし、それだけでは不十分であり家での運動を習慣づけて行うことが1番大事です。

とは言え、注射や療法によって関節軟骨を再生させることは不可能なので、それ以外で「予防」という考えで行う必要はあります。

では何が必要かというとやはり筋力トレーニングが主になってきます。
筋力を鍛えることで、ある程度O脚を予防することが可能で、骨・関節の安定化機構にもなりますので、有効な予防法と言えます。

方法としては、椅子に座り、その状態から足首を上にあげながら、膝も伸ばしていくだけです。
ですが、この時にしっかりと腿に力が入っている様子は感じ取ってください。
このトレーニングは、重りがなくてもしっかり力を入れる練習ができるのですが、物足りなくなってきたら、重錘などを足首に巻きつけていくことで筋力トレーニングの質は高くなっていきます。

歩く・走る・階段・立つ・座るなど日常生活にはなくてはならない関節の1つでもありますので、一生付き合っていくためにしっかりとケアしてあげることを忘れないでください。

膝の体操

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