鶏肉は、私たちの食卓に深く浸透しているポピュラーな食用肉です。
唐揚げ、水炊き、焼きとりなど幅広いレシピがありますね。
一口に鶏肉といっても部位ごとに特性があり、それぞれ適したお料理方法も違います。
日常なにげなく食べている鶏肉はどのように身体にいいのか、健康や美容面から探ってみました。
鶏肉の健康と美容効果
むね肉
●ビタミンの中で、ナイアシンの量が多く口内炎や神経性胃炎を予防してくれます。
●ビタミンKは血や骨を作る栄養素で、骨粗鬆症の治療薬としても使われています。
●ビタミンB6は筋肉や血液が作られる時に必要な栄養素で、タンパク質からエネルギー源を作ります。鶏肉にはたんぱく質も多いので、相乗効果が期待できます。
チキンカツ、棒々鶏など、特に玉ねぎと一緒に摂るとガンの予防効果にもつながります。
もも肉
● 体調の維持に欠かせないビタミンB2が豊富です。ビタミンB群は新陳代謝を高め、皮膚や唇をうるおしてなめらかにします。
●水溶性ビタミンB2が豊富です。糖質・脂質・タンパク質を体内でエネルギーに代える働きがあります。
●ビタミンB12も水に溶けるビタミンで、赤血球のヘモグロビンの生成を助けてくれ貧血の改善に効果があります。
唐揚げ、香草焼き、カレーなどの料理に適しています。
脂肪をほとんど含まず味わいは淡白ですが、たんぱく質が非常に多く、肉類の中でもトップの高たんぱく・低脂肪です。
たんぱく質には、体内でつくることのできない必須アミノ酸が多く含まれています。
酢の物、蒸し物、チキンサラダ、お吸い物、オムレツなどの料理に合います。
手羽
●コラーゲンやエラスチンは、血管を丈夫にし、皮膚の潤いを保ちます。コラーゲン豊富な手羽は、美肌効果が期待できます。
●ビタミンAも含まれていて、粘膜を丈夫にして、病気の回復を助ける働きがあります。
ほどよい脂肪と濃厚で旨味のあるやわらかい肉質には、煮物、揚げ物、塩焼き、シチューなどがおすすめの料理です。
●免疫力を高める・視力の回復に働きかけてくれるビタミンAが(ウナギの4倍)含まれています。風邪をひいたときはビタミンAが良く、のどの弱ってしまった粘膜を強くしてくれる働きをします。
油と一緒に調理をするとビタミンAの吸収率が上がります。
●鉄、銅といったミネラルやビタミンB2も含んでいます。
●カロリーは少なく栄養満点の部位ですね。
焼き鳥、塩焼き、みそ煮、から揚げなど美味しいですね!
もっと鶏肉について知りたい
●肌の水分量を保つ「ヒアルロン酸」を増加させてくれます。
●コラーゲンとたんぱく質を効率よく摂取できる。タンパク質は血や肉になる成分ですから身体作りには欠かせません。
●皮の部分には、女性の肌の潤いにはかかせない「コラーゲンペプチド」が多く含まれています。
●コラーゲンと良質のたんぱく質を鶏肉1つで摂取できるので、肌の調子を整え健康な状態へ導いてくれます。
●鶏肉に含まれている栄養素、メチオニンは体内では生成できず食品からとらなければならない必須アミノ酸です。
●メチオニンは、肝機能を高める・アレルギー症状の緩和・老化防止効果があるといわれています。また、過剰な交感神経の働きを抑えてくれるので、ドーパミンやノルアドレナリンなどによるうつ状態を改善するサポートをします。摂取し続けることによりストレスに対抗できる身体を作っていきます。
●牛肉や豚肉と比べると脂肪が少ないので、ダイエット中に最適なヘルシーな食品です。
●鶏肉の脂肪にはオレイン酸などが多く含まれ、血中の脂肪を下げる働きがあり動脈硬化の予防にもなるそうです。
カロリー
鶏肉のカロリーは部位によって違います。
100グラム当たりのキロカロリーは下記の通りです。
むね肉・皮つき 191
むね肉・皮なし 108
もも肉・皮つき 200
もも肉・皮なし 116
ささみ 105
手羽先 211
軟骨 54
砂肝 94
鶏肉の賞味期限
鶏肉は、牛や豚にくらべ、水分の含有量が多いので傷みやすいのです。
冷蔵庫での保存で、風味が保てるのは2日間・鶏ひき肉の場合は、当日です。下味をつけた場合は、2~3日程度です。
それ以上保存は、冷凍保存してください。
基本的にはパッケージに記載されている消費期限を目安にしてください。
保存方法
●鷄もも肉、鷄むね肉の場合
冷蔵保存は、パックから出して、クッキングペーパーで肉の表面の水気を拭いて空気にふれないようにラップした後、ジッパー付き保存バッグに入れ冷蔵庫で保存します。
この保存方法では1~2日を目安としてください。
冷凍の場合は、1枚または使いやすい大きさに切り分け、クッキングペーパーで肉の表面の水気を拭きラップで包み、トレイに並べて急速冷凍した後ジッパー付き保存バッグに入れ密閉して冷凍します。生のまま下味をつけたり、茹でる・酒蒸など加熱してから冷凍すると、保存期間が長くなります。
・冷凍の保存期間は生のまま冷凍した場合3週間ほどが目安です。
・下味をつけたり加熱してから冷凍した場合4週間ほどが目安です。
冷蔵保存は、もも肉やむね肉と同様に表面の水気をふきラップで包み、ジッパー付きバッグに入れて保存しますが、ささみは傷みやすいので、保存期間の目安は1日です。
冷凍の場合は、筋を取り観音開きにして厚みを均一にします。同じく水気を拭いて1本ずつラップで包んで金属製のトレイにのせ急速冷凍します。凍ったらジッパー付きバッグに入れ密閉して保存します。茹でる・酒蒸しの後は裂くなど加熱してから冷凍すると保存期間が長くなります。
・保存期間は、生のまま冷凍した場合2~3週間です。
・下味をつけたり加熱してから冷凍した場合3~4週間です。
・解凍方法は冷蔵庫の中で解凍してください
コラーゲンペプチドの過剰摂取で副作用は?
鶏肉に含まれているペプチド(コラーゲン)は疲労回復に効果があると知られていますが、鶏肉特に鶏むね肉に高濃度のイミダペプチドがありますが、摂取量が多い場合に副作用があると聞きました。
むね肉には100グラムあたりイミダゾールジペプチドが0.2グラム含まれています。例えばむね肉100グラムとイミダペプチドのサプルメントを毎日採るとしたら過剰摂取になり副作用があるのでしょうか?
調べてみると、一日の摂取量の目安は8グラムくらいですので、通常の鶏肉摂取量にサプルメント1回分を加えても程遠いので、副作用を心配する必要はないでしょう。
稀に鶏肉アレルギーの人がいますが、その場合は注意が必要です。専門家の正しいアドバイスに従ってください。