いよいよ秋本番、外出するにも上着が必要な季節になって来ました。ところがほんの一月前はまだ暑く、食卓にも夏野菜を使った涼しげなメニューが並んでいたと思います。
さて、夏野菜と言えば代表的なのがきゅうり。青臭い臭いがどうとか、ビタミンCを破壊するダメ野菜であるとかどうとか、最近旗色が悪い野菜でもあります。10世紀に日本に輸入されて以来、今日まで散々美味しいと食べておきながら、この扱いはどうでしょう。まるで恩を仇で返すような振る舞いではありませんか。
というわけで、今日はきゅうりのイメージ回復もかねて、犬にきゅうりをあげてもいいのかを調べてみました。
大丈夫な食べ物です
きゅうりの成分を見てみますと、その大部分は水分で、全体の約95%を占めています。そして少量ですが疲労回復に良いビタミンC、利尿作用のあるカリウム、ビタミンAに変換されて免疫力アップにつながるβ‐カロテン、ビタミンBとなって貧血予防や細胞再生を促す働きの葉酸、骨の形成に役立つビタミンKやカルシウム、少量の食物繊維等が含まれています。これらの成分のうち、犬の体に有害なものはありません。
きゅうりを食べる犬 pic.twitter.com/oAKXQg6Rs5
— はなぽん (@hmspitz) 2015, 10月 5
適量はどれくらい?
犬の体格にもよりますが、小型犬の場合で1日1本以内と考えた方が良いようです。きゅうりは水分を多く含んだ野菜なので、手頃な水分補給食品にはなりますが、過剰に取り過ぎると便が柔らかくなって下痢をする場合があります。与える場合は、全体の3分の1から半分の量を与えるくらいにとどめておくのが無難ではないでしょうか。
気をつけなければいけないこと
事例としてはごくまれになるのですが、きゅうりはウリ科に属する野菜なので、メロンやスイカ等と同じくウリにアレルギーがある犬には与えないでください。もしもきゅうりを与えた後で、アトピー性皮膚炎や下痢、目の充血、涙目、体の腫れやかゆみ等の症状が見られる場合は、すみやかに動物病院へ相談してください。また、犬は人間と違って、口の中で食べ物を噛み砕くことをほとんどしない動物です。そのため切り分けせずに与えてしまうと、そのまま丸ごと飲み込んで嘔吐したり、喉に詰まらせたりしてしまうこともあります。与える場合は薄くスライスしたり、小さく刻んだりして食べさせるようにしてください。
適量を守って与えれば、安全な食べ物であるきゅうり。ドライフードと併用したり、しつけのご褒美やおやつとしたりして、楽しく食べさせてあげてくださいね。