酉の市の熊手の意味由来は?福を呼ぶ熊手を返すことや種類と金額相場



日本各地にある鷲神社にて行われる「酉の市」。

開運招福・商売繁盛の縁起物
「熊手」を購入するお客さんや
威勢の良い手締めの音などで大きな賑わいを見せます。

今回の記事では、「酉の市」や「熊手」に関して
取り上げてみたいと思います。

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【酉の市の由来】

由来に関しては異なる解説があるようです。
ここでは、東京都にある「鷲神社」の由緒から
「酉の市」の由来を見てみることにします。

天照大御神が天之岩戸に隠れてしまった際、
天宇受売命が岩戸の前で舞いを披露しました。

その場所には
宴を開き、楽しい音を聞かせるなど
あらゆる手段を用いて

天照大御神を説得しようと、
多くの神様がいらっしゃいました。

舞いを見た神様たちは一層盛り上がる中、
「弦」と呼ばれる楽器を司る天手力男命が
岩戸を開きました。

その際、弦の先に鷲がとまり、
「この鷲が世を明るくする吉兆を現す鳥である」とし、
神様たちは大変喜ばれたとのことです。

以後、天手力男命は「天日鷲命」と称され、
開運、商売繁盛の神様として祀られるようになりました。

さらに後、日本武尊が11月酉の日に
社前の松に「熊手」をかけて勝ち戦を祝ったことから

この日を「鷲神社例祭日」と定めたことが
酉の祭、「酉の市」の起源とされています。

ぼーちゃん
酉の市が3度来る年があるって本当?
[一の酉、二の酉、三の酉]

酉の日が巡るのは12日ごと。
なので、11月に3度行われることもあります。

1度目が「一の酉」
2度目が「二の酉」
3度目が「三の酉」

――とされています。

一説には「三の酉」が行われる年は
火事に見舞われることが多いとされており、
「火の用心」を呼びかける風習も存在します。

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【酉の市と熊手】

元々、収穫祭として行われていた「酉の市」
鶏を奉納するために訪れた人に向けて
多くの露店が商われていました。

売られていた品は
農機具や農作物などでしたが
その中に「熊手」がありました。

宝船と七福神、松竹梅、大判・小判など
装飾が施され、現在の形状に。

「運・お金をかき集める」縁起物とされ、
自営業の人が好んで購入するそうです。

もじゃ子
熊手っていくらするの?

しかし、縁起物は価格が高いといわれています。
では、「熊手」のお値段はいくらなのでしょう?

小ぶりの熊手「豆熊手」は1,000円ほど。
よく売れるのは10,000円~50,000円のもののようです。

一概には言い切れませんが、
相場は10,000円程度からといったところでしょうか。

熊手というと「商売をしている人」が購入する印象が強いですが
小さな熊手も「和風小物」として
可愛らしいデザインのものが揃っているので

商売をしていない人も、
是非、のぞいてみては如何でしょうか。

熊手の種類は豊富にあるので、
事前に予算を決めておき、
好みのものを見つけることが肝要です。

好みのお店を見つけたら、
威勢の良い掛け声が響き、

思わずたじろぎそうになってしまいますが、
実は、熊手商さんとの駆け引きも「酉の市」の名物。

骨董市やフリーマーケットの感覚に近く、
熊手屋さんとのやり取りを
「楽しむ」ことも「粋」な熊手選びのようです。

商談にも昔ならではの
格好良い「粋」な買い方があり、

値切った分の料金を「ご祝儀」として
お店に置いてゆくことで

買い手は「お大尽」気分を
売り手は「より儲かった」気分を
それぞれ味わったとされています。

お店によって、商談が成立した際に
開運のお酒を振舞われることもあるようです。

うまく値切れると
熊手屋さんから気風の良い

「まけた、まけた」

という声が聞けるかもしれません。

10,000円ほどの熊手を購入すると
「手締め」をしてくれる
熊手屋さんが増えているそうです。

少々、躊躇いを覚える金額かもしれませんが、
常連さんになると「手締め」を行ってくれることも。

気に入った熊手屋さんに足しげく通い、
常連になってみるという楽しみも
「酉の市」ならではです。

ぼーちゃん
どんなデザインのものを選ぶと良いのかな?

熊手の飾りで招きたい福が変わってくるようです。

・福を招きたいなら招き猫のついた熊手
・金運を招きたいなら小判が多くついた熊手
・ハッピーな1年を過ごしたいならおかめの面がついた熊手

(引用元:http://ii-nippon.net/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E7%A5%AD/911.html

お正月が近づくとよく目にする時代羽子板のように
その年に人気が出たキャラクタが起用された熊手も。

また、大きさは1年後ごとに
「徐々に大きくしてゆく」のが良いとされています。

縁起物なので、前の年よりも
「多くの福をかき込んで頂けるように」
という考え方からです。

故に、前の年よりも小さな熊手に買い換えてしまうと
「福徳も下がってしまう」とも。

もじゃ子
前の年に買った熊手はどうするの?

【熊手の返却】

前の年に購入した熊手は、
次の年の「酉の市」へ赴く際に
納め所に納めた後、新しいものを購入しましょう。

浅草の「酉の市」には
神社の前に納め所があります。

納めた際にお賽銭をあげ、
福を取り込んで頂いた熊手に感謝をします。

ぼーちゃん
「酉の市」へ行けないときはどうするの?

ごく小さな熊手の場合は、
最寄の神社にて、大晦日や初参りに
お賽銭を添えて納めるようにします。

大きい熊手の場合は、
福を取り込んで頂いた感謝をした後、

自分が住んでいる地域の
資源分別のルールを守って、
分解・処分を行いましょう。

【筆者の考え】

「酉の市」での「熊手」を購入する際に交わされる
「駆け引き」は、とても興味深いものと感じました。

「値切り」は普段、中々やり難いものですが、
買い手と売り手とが互いに

「良い気分」を味わうこと

――につながる
「駆け引き」ならば、と考えると
また異なった視点を持てたと思う次第です。

[参考元]

酉の市・面亀にようこそ
http://www.menkame.com/torinoiti.html

浅草酉の市|粋に遊ぶ
http://www.torinoichi.jp/ikini/index2_iki_ni_asobu.htm

秋葉原ホームページ制作会社の社長ブログ
http://www.accent.jp/agawa/20101124/diary_3218.html

浅草・酉の市|酉の市Q&A
http://www.torinoichi.jp/news/qa.html

いい日本再発見|
-酉の市 熊手の買い方に受け継がれている江戸の粋!
http://ii-nippon.net/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E7%A5%AD/911.html

-酉の市の熊手 縁起物なのはなぜ?その飾り方は?
http://ii-nippon.net/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E7%A5%AD/898.html

SUUMOジャーナル|縁起物の熊手をゲット!? 「酉の市」をとことん楽しもう
http://suumo.jp/journal/2014/11/09/72501/

All About|「酉の市」の由来と楽しみ方
http://allabout.co.jp/gm/gc/431785/

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