だれしも子供の頃には、1度や2度の腹痛を経験したことがあると思います。たいていの場合、その原因は食べ過ぎか冷えによる軽いものでした。ところが大人になってから感じる腹痛は、少し話が違います。たとえば食後に感じる、キリキリとした激しい胃の痛み。ひどい時には数時間も動けなくなるほど。今日は食後の胃痛について少し調べてみました。


胃潰瘍と胃炎、その原因と症状
食後に感じる胃痛の原因で、主に考えられるのは胃潰瘍と胃炎です。
胃潰瘍
胃潰瘍とは胃の粘膜に深い組織欠損が生じて孔(あな)が開くことを言い、上腹部(みぞおち)に激痛を感じます。その他の症状として、「吐き気、食欲不振、体重減少、吐血、下血、背中の痛み」等があります。
胃潰瘍の原因としては、下のようなものが考えられます。
●ストレス
●ピロリ菌の感染
●刺激の強い香辛料や、熱過ぎ冷た過ぎの飲食物を食べ続ける習慣がある
●痛み止めやステロイド等の長期服用
●喫煙、飲酒、コーヒー
●暴飲暴食、早食い、不規則な食生活
胃がんや胃潰瘍の原因の一つとされる(@molly_8614_PLR1) pic.twitter.com/g4KhsI67z0
— ゲルトルート・ななにホルン (@72kmpost) 2015, 10月 24
胃炎
胃炎とは、胃の粘膜が赤くなる、むくむ、ただれる等の変化が生じることです。胃潰瘍と同じく上腹部に痛みを感じます。また、胃が膨らむような不快感、むかつき、嘔吐、吐血、下血等の症状が現れることもあります。胃炎には急性胃炎、慢性胃炎、神経性胃炎の3種類がありますが、その原因は以下のようなことが考えられます。
●暴飲暴食(特に過度の飲酒)
●痛み止めやステロイド等の薬品によるもの
●化学的毒物
●ストレス
父が今日は胃カメラ検査。いつも太田胃散を飲んでいるから、私がピロリ菌の検査をしたらいいと言ったの。検便でわかると思ったら、かかりつけの病院では、便検査はしていなくて胃カメラに。以前、父は胃カメラで吐いてしまったから心配だけど、慢性胃炎が楽になればいいと思う。
— ひろみ (@hcat0501) 2015, 10月 19
恐ろしい胃癌の可能性もある
胃癌は胃の悪性新生物の95%を占める上皮性(粘膜由来)の悪性腫瘍で、日本では肺癌に次いで死亡率の高い癌です。胃癌に特有の自覚症状は無く、早期のうちは無症状であることも少なくありません。胃炎や胃潰瘍と同じく上腹部に痛みを感じたり、胃が膨らむような不快感を覚えたりして、検査で初めて発見されます。
なお、癌が進行すると体重減少や吐血・下血が見られるようになり、触診で上腹部に硬い腫瘤が認められるようになります。
そして、上の状態よりさらに癌が進行してしまうと、腹水がたまり、体表にリンパ節が触れられるようになります。このような場合は全身に癌が転移していることを示しているので、手術の対象外とされてしまいます。
胃癌の原因には以下のようなことが考えられます。
●ピロリ菌の感染
●喫煙、高塩分の食事の習慣がある


さすがにそんなことはないと思うんですが、ともかく行政は腰が重いという印象です。でもピロリ菌の除菌が一時期のポリオの予防注射や種痘みたいな形で、ほとんど国民の義務みたいなものになっていくと、10年で胃癌死は半減する可能性もあります。 https://t.co/9R6SOwqTJg
— 樹林伸(ドクター・ホワイト11/2発売) (@agitadashi) 2015, 10月 28
最後に
胃炎の治療は、消化の良いお粥食等の食事療法になります。胃潰瘍になるとすぐに手術と考えてしまいますが、最近は薬で治ることも多く、2~3ヶ月の服用で治ります。
また、胃癌の場合も、治療法は以前より進んでいます。しかしながら早期発見が一番の対抗策であるので、定期的に検査を受ける等の対処が必要です。