「戸籍筆頭者?」
「世帯主?」
あんまり聞かない言葉ですが、役所に提出する申請書などを書く際に、これらの言葉に戸惑った経験がありませんか?

戸籍筆頭者と世帯主の違いとは
戸籍筆頭者とは、戸籍の筆頭に記載されている者のことをいいます。
戸籍というのは、国民を出生関係により登録する制度のことです。
具体的には、本籍地に夫婦と未婚のその子の「戸籍」が作られます。この戸籍の一番上に名前が載せられている人が戸籍筆頭者ということになります。
では、この戸籍筆頭者がどういう風に選ばれるかというと、結婚する際、自分の姓を変えなかった人が戸籍筆頭者になります。
日本だと多くの場合、夫の姓を名乗ることが多いので、夫が戸籍筆頭者となっています。ですが、妻の姓を名乗る場合、妻が戸籍筆頭者となります。
戸籍筆頭者は、本籍地とともに、戸籍の、例えるならインデックスとしての役割を持っていますが、それ以上の意味はありません。
ですので、戸籍筆頭者が死亡したとしても、その戸籍に一人でも残っていると、死亡後もその死亡した人は戸籍筆頭者であり続けます。
一方、世帯主とは、世帯(家族)を構成するメンバーの中心人物であり、世帯のリーダーとなっている人のことをいいます。
この世帯や世帯主についての法律上の定義、実はありません。で
すから、意味合いがそのときどきで変わることもあるのですが、一般的には同一生計で同居している人たちの中で、主に生計を支えている人のことを世帯主とする場合が多いようです。
住民票に記載されるものなので、変更があれば変更届を役所に届け出ることになります。
戸籍筆頭者と世帯主の調べ方
戸籍筆頭者を調べる方法はそれほど難しくはありません。
住民票を取り寄せ、世帯主と戸籍筆頭者の欄を見れば、すぐ世帯主と戸籍筆頭者はわかります。
例えば、お父さんが亡くなってお母さんが一人暮らしをしている場合。その場合は、住民票を取り寄せると世帯主はお母さんの名前ですが、戸籍筆頭者は亡くなったお父さんの名前であることが多いです。
まとめ
戸籍は夫婦とその子で1つの単位で、その戸籍の最初に書かれている人を筆頭者といいます。
住民票は1人で1つの単位ですが、それを世帯ごとに管理しています。その世帯員の中で、主に生計を立てている人のことを世帯主といいます。
本籍と住所がまったく違うものであるのと同じように、この「筆頭者」と「世帯主」も意味がまったく違います。
つまり、3世代家族がいると同じ住所に戸籍筆頭者は3人いますが、世帯主は1人ということも決して珍しくはありません。
さて、小難しい話が続いてしまいましたが、分かりやすくいえば、戸籍筆頭者は戸籍の一番上に載る人のことです。
一方、世帯主は、世帯のリーダーのことです。
もし役所に提出する書類で悩んだら、住民票を確認してしましょう! ひと目で、戸籍筆頭者と世帯主が誰なのかを知ることができますよ。