街を歩きながら周囲を見渡してみると、
コーポ・アパート・マンションなど、
様々な建物を目にしますね。
今回の記事では
「コーポ・アパート・マンション」について
取り上げてみたいと思います。
【それぞれの違いは?】
広辞苑によると……
<コーポ>
コーポラスの略。アパート名などに用いる。
コーポラス(corporate houseをつづめた和製語)
多くは中高層の集合住宅の通称。 コーポ。
<アパート>
アパートメントハウス(apartment house)の略。
一棟の建築物の内部を多数の独立の住居に仕切ったもの。
集合住宅。共同住宅。貸し間住宅。アパルトマン
<マンション>
大邸宅の意。 中高層の集合住宅。
1960年代後半から急速に普及。
――とされています。
では、それぞれ、どのような違いがあるのか、
語源や建築構造での視点で見てみたいと思います。
【コーポの語源】
コーポ、コーポラスの語源は諸説あります。
ひとつが「共同の・組合の」という意の
「コーポラティブハウス」。
日常生活の中で耳にする
「生協」や「コープ」は
食料品や日用品を共同で購入し、
会員に安く頒布という仕組みですが
「コーポラティブ」も同じ仕組みとされています。
共同で建設を行うことで、
住宅を入手する「住宅の共同購入」
という仕組みが当てはまります。
「コーポラティブハウス」は和製英語で
英語では
「Building co-operatives」
となります。
また、英語で共同住宅を意味する
「コーポレートハウス」という説も。
日本では集合住宅に対し、多くの呼称が存在しますが、
それぞれ海外の言葉が語源となっているようです。
「ハイツ」丘・高台を意味する英語 (heights) が語源
「メゾン」家・建物を意味するフランス語 (maison) が語源
「シャトー」城を意味するフランス語 (chateau) が語源
「ヴィラ」別荘を意味するフランス語 (villa) が語源
「ハイム」家屋を意味するドイツ語 (heim) が語源
(引用元:http://lowch.com/archives/589)
【アパートの語源】
アパルトマンは
appartementというフランス語で、
その語源は16世紀にまでさかのぼります。
16世紀スペインにて
富裕層の人々が「離れる・遠ざかる」
(スペイン語で「apartarse」)
と口にしながら混み合った街を離れ、
家族だけでゆったりと過ごせる
アパルタメント(apartamento)
という場所へ移ってゆきました。
これを受けて、イタリアの富裕層の人々も
同様にアパルタメントと呼ばれる
独立した場所へ移るようになりました。
フランスにて、
アパルタメントという言葉を取り入れたのは
「デュ・ブレー」というフランスの詩人です。
デュ・ブレーは「apartamento」という言葉を
フランス語にふさわしくするため、語尾の「o」を削り、
アパルトマン(appartement)と表記することにしました。
「アパール」(appart)とは、
他の住人から「離れ、別々に」
過ごす場所を指す言葉のようです。
【マンションの語源】
「mansion」はラテン語の「manere」(とどまる場所の意)
――に由来しているようです。
時代はローマまでさかのぼり、
皇帝アウグストゥスが、
「公共飛脚」(cursus publicus)
と呼ばれる郵便制度を作りました。
この際、遠方へ情報を知らせるため
馬に乗ることを考慮し、
馬と人が休める場所を一定距離で設けました。
この場所が「mansiones」と呼ばれ、
「mansion」の語源となったとされています。
では、構造上での違いはどこにあるのでしょうか。
【建築構造でのコーポの定義】
「ハイツ」「コーポ」「メゾン」などは、構造の種類を示すものではなく、あくまでも「名称の一部」として使われる場合が多いようです。ちなみに、なぜかアパート構造の物件で使われる事が多いです。
(引用元:http://www.kyoto-c-h.net/faq/2007/10/post_53.html)
コーポは構造上での定義や明確な区別は特になく、
建物に付けられる「名称」とされているようです。
借りる方に向けて、
「おしゃれ」や「近代的」
といった好印象を与えるために
名称をつけられることが多いようです。
【建築構造でのアパートの定義】
木造・軽量鉄骨造で作られた建物で、
且つ、階数は2階建てまで
――とされているようです。
「マンション以外の建物=アパート」という考え方の方が正しいかなと思います。階数で言えばマンションは木造以外の3階建て以上、アパートは木造や軽量鉄骨の2階建てまで、という言い方もできると思います。
(引用元:http://chuukai-0.biz/2015/01/31/apart/)
外観上は3階以上であれば、
「マンション」と映る可能性が高いかも知れません。
【建築構造でのマンションの定義】
区分所有法においてマンションは
『一棟の建物に構造上区分された数個の部分で独立して住居、店舗、事務所又は倉庫その他建物としての用途に供することができるものがあるときは、その各部分は、この法律の定めるところにより、それぞれ所有権の目的とすることができる』
(引用元:http://e-sumigokochi.biz/category/1336158.html)
とされています。
建物内が部屋に分かれている構造になっており、
各部屋をそれぞれ人が所有可能である、ということです。
しかし、この法律は元来、
区分所有建物に関係する法律であり、
マンションのみに限らず、
事務所ビル・倉庫も当てはまります。
建物構造上の制限はなく、
例えば、オーナーを「区分所有者」として捉えたとき、
木造二階建てアパートもオーナーが複数いる場合や
複数のオーナーが所有するビルの中に
居住用の部屋が存在する場合も
法的には「マンション」ということになります。
その他、マンションでは一戸建てとは異なり、
「区分所有法」という法律が定められており、
時代に沿って、幾度かの改定が行われています。
主にマンションは鉄骨、重量鉄骨(S)、鉄筋コンクリート
(RC)、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造の建物をいいます。大きさなどは特に問われていません。
(引用元:http://chuukai-0.biz/2015/01/31/apart/)
マンションは建築構造上の法律は存在するものの、
「高さが何階以上であるか」
といった定義はないようです。
【筆者の考え】
法律上での定義、構造上の定義など
集合住宅の分類はとても難しく感じました。
家族や暮らしの多様化によって、
時代にあわせて住宅事情も変化し続けています。
筆者の実家は一戸建てですが、
現在暮らしているのは賃貸マンションです。
以前、共同住宅に対し
「人とのつながりが希薄な印象がある」
――という言葉を聞いたことがあります。
会社が多い地域だけあり、
様々な人とエレベータ内でお会いします。
「どんなお仕事をされている人なのだろう」と、
想像をすることはありますが
挨拶以上の会話は、ほとんど交わさないのが主です。
「人と人とのつながりを重んじる」という考え方も
「あまり干渉を受けたくない」という考え方も
どちらが正解、間違いとは決めつけず、
個々の意見を尊重し合ってゆくことが
これからの「住み方」に求められているのではないか
――と思う次第です。
学校行かずにフランス語!
http://ecole.kikounette.biz/approfondir/etymologie/appartement.html
気になった カタカナ語
http://blog.livedoor.jp/canterina3/archives/cat_171534.html
語源由来辞典
http://gogen-allguide.com/ma/mansion.html
コーポラティブハウスドットコム
-コーポラティブハウスとは
http://www.coop-house.com/cooperative/
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初めてのマンション理事長のためのお役立ち辞典
http://e-sumigokochi.biz/category/1336158.html
千葉県 賃貸 お役立ちブログ
http://chuukai-0.biz/2015/01/31/apart/
京都賃貸ハウス
http://www.kyoto-c-h.net/faq/2007/10/post_53.html
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